おもちゃを与えたときはちゃんと見ていてあげてね。

誤飲応急処置

誤飲事故はとても多く、飲みこんだものによって処置がちがってきます。何かを誤飲してしまった後、いくら犬が元気であっても安心はできません。のどや胃、腸でつまってしまったりして急に容態が悪くなってしまうこともあり、最悪の場合命にかかわることもあるということをよく念頭にいれておかなければいけません。

まさかこんなものは飲み込まないだろうなんて軽く考えないで、おもちゃなどで遊ばせる場合もそのまま与えっぱなしにするのではなく、飼い主さんが一緒にあそんであげるか、しっかり見ていてあげてください。

ぬいぐるみの目や鼻といった部分が遊んでいるうちにとれて誤飲してしまうことも多いです。犬にあたえるおもちゃは犬専用の危険のないものをえらんであげましょう。

我が家の愛犬も以前、ヘアゴムを誤飲してしまったことがあります。とがっているものではなかったため、様子をみることに。けっこうふとめで結び目もあったので心配しましたが、さいわい2日後うんちと一緒にでてきたのでホッと一安心しました。

新聞紙といった紙類をビリビリにしたり、ぬいぐるみを噛みちぎり中綿をだすといった破壊行動が楽しいこは多いみたいです。我が家の愛犬もかなりの破壊好き・・・(-_-;)ぬいぐるみの中綿が少量うんちと一緒に混ざってでてきて誤飲が発覚したことがあります。目や鼻につかわれているボタンもとれかけていて誤飲しそうになったこともあります。

桃や梅などの種やとうもろこしの芯、食べ物の包装紙・袋、串などおいしいにおいがついているものを愛犬の手のとどくゴミ箱に安易に捨てないように気をつけましょう。とくに子犬のうちは好奇心が旺盛なので、なんでもすぐに口に入れようとしますから、注意しましょう。

犬用の食べ物として市販されているガムやジャーキー、ブタの耳、蹄(ひづめ)なども、あまり噛まずに飲み込むクセがあるような愛犬には与えない、もしくは手でもって与えるなど注意して与えましょう。

また、無理に取り上げようとすると、あわてて飲み込んでしまう事が多いので、犬が飲み込めそうな物で遊んでいるときにそれを取り上げる時は、何かに気をそらせたすきに取り上げるようにしましょう。
万一誤飲してしまったときは、できればすぐに動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
いつ、何をどのくらいの量を摂取してしまったのか獣医師に伝えましょう。

よくある誤飲

家の中はとくに誤飲してしまいそうなものがいっぱい!
気をつけていても知らないうちに床に落としてしまっていたりすることもあります。
愛犬の行動範囲内に、口にしそうなものや飲みこむと危険なものは置かないようにするのはもちろんのこと、誤飲してしまいそうなものがないか、落ちていないか、何かなくなっているものがないか日頃からチェックするようにしましょう。

  • ヘアーゴム・輪ゴム・クリップなどの小物 消化されずに胃に残ったままになったり、先がとがっているものは内蔵を傷つけてしまう可能性もあります。
  • ティッシュペーパー・紙類 少量ならうんちと一緒に排泄されるのでさほど心配する必要はありませんが、一度に大量に食べてしまったり、日常的に食べていると腸閉塞になることも。
  • 糸や毛糸・ひも状のもの ある程度の長さがあるひも状の物は腸に詰まって腸閉塞を起こしたり、ひっかかって内臓を傷つけてしまうこともあり危険です。口からでている糸等は切らない、無理に吐かせようとせずに動物病院へ。
  • タバコ タバコを食べてしまったり、灰皿の吸い殻の水などを飲むと中毒を起こします。
  • ラップやビニール袋など 食べ物をつつんでいたラップなどはおいしいニオイがして誤飲してしまうことがあります。ビニールのシャカシャカ音って犬には楽しいみたいで、遊んでいるうちに破って飲み込んでしまうことも。腸につまったり、遊びかたによって窒息する恐れもあります。
  • 鶏の骨や焼き鳥などのくし 鶏のからあげの骨など加熱された鶏の骨は、噛むと細く裂けてしまうため先がとがっており、飲み込んだ時に食道や胃腸を傷つけてしまうので危険です。また、おいしいニオイがついた焼き鳥などのくしや爪楊枝などにも注意。のどや内臓に刺さったりして危険です。無理に吐かせたり取ろうとしたりせずに、早急に動物病院へ。
  • ボール・ぬいぐるみなどのおもちゃ 犬にあたえるおもちゃ類は、できるだけ犬専用の危険のないものを選びましょう。ボールは飲み込んでしまわない大きさのものを選びましょう。開腹手術が必要になるケースも少なくありません。ぬいぐるみや人形の目・鼻・口に使われている事が多いボタンなどのパーツを食いちぎって飲み込んでしまうことも。また、破壊して中綿や詰め物を食べてしまうこともあります。
  • 電池・磁石など 電池は内臓壁などにはりついてしまったり、中の化学物質が漏れてやけどのような症状をおこす危険があります。 また2つ以上の磁石や金属を一緒に飲みこむと、それらがひきあい腸壁をはさんではりついてあなをあけてしまうなど重篤な症状をひきおこす危険性があるため、急いで動物病院へ。
  • 殺虫剤・除草剤・医薬品・化粧品など 誤飲すると中毒を起こす可能性が高く最悪の場合、命にかかわります。ASPCAによるとアメリカ国内のペットの事故の第1位は人用の医薬品の誤飲によるものとあります。 吐かせないでかならず獣医師と連絡をとり、指示にしたがってください。飲んでしまった化学薬品により処置がちがってきます。何を飲んだのかわかっている場合やその可能性があるものは、その容器ごと持参しましょう。その後の処置や治療に役立ちます。除草剤は道端に生えている雑草などにまかれている可能性があります。また、殺虫剤は犬のそばで不用意にまかないようにしましょう。
  • 洗剤・漂白剤 洗剤や漂白剤などの化学薬品などの毒物を飲んでしまった場合は、吐き出させてはいけません。かならず獣医師と連絡をとり、指示にしたがってください。飲んでしまった化学薬品により処置がちがってきます。何を飲んだのかわかっている場合やその可能性があるものは、その容器ごと持参しましょう。その後の処置や治療に役立ちます。何を飲んだのかわからずに、泡をふく、おう吐、ひきつけなどの症状がある場合はもちろんですが、すこしでも誤飲した可能性があるなら急いで動物病院へ連絡しましょう。おう吐や下痢、最悪の場合命にかかわります。
  • 草花・観葉植物など 犬にとって植物は、食べてしまうと中毒をおこすものがたくさんあります。肥料や種のはいった袋にも気をつけましょう。
  • チョコレート・たまねぎなど 人が食べれるものでも犬にとって食べると中毒をおこす食べ物があります。ネギ類は赤血球を破壊し、チョコレートは神経症状や心不全などを引き起こします。

誤飲した異物を吐きださせる方法

まずはじめにお願いです。愛犬が誤飲してしまったとき、飼い主さんは気が動転してしまいます。
すぐに吐かせたいと思うのは当たり前のことですが、吐かせてよいものと悪いものがあります。
飲み込んだそのときの状況により変わってきます。決して、一人で無理に吐かせようとせずに、できるだけすぐに動物病院に連絡をして獣医師の指示に従ってください。
以下に吐かせるための緊急手当てを示しますが、あくまでも緊急時の対応ですのでまずは必ず獣医師の指示を仰いでください。

いつ、どれくらい、何を飲みこんだのか?がとても重要です。
なぜなら吐かせてよいものと悪いものがあるからです。比較的ちいさく丸いものは吐かせても大丈夫ですが、とがった部分のあるものや化学薬品は、無理に吐かせると逆に食道などをキズつけてしまう恐れがあります。

比較的ちいさなものの誤飲で、飲みこんでからそれほどたっていないのであれば食塩や飽和食塩水(水に食塩を溶かしてもうこれ以上溶けない状態になった食塩水のこと)、オキシドールなどを投与して吐かせることができる場合があります。

体重4〜5kgの愛犬には食塩ならティースプーン1杯ほど、飽和食塩水なら8〜10mlほど、オキシドールなら2倍ほどに薄めてティースプーン1杯ほど、犬の口に入れて飲ませます。しかし、異物が腸まで達している場合はこの方法ではむずかしいようです。

飲み込んだかどうか曖昧なときや、飲み込んでしまった異物を吐き出させることができない場合は、動物病院でレントゲンによる異物の確認をし、場合によっては開腹手術が必要になることもあります。しかし、飲み込んでしまった異物の大きさや形状によりますが、切開せずに内視鏡でとりだすこともできるようです。

緊急!窒息しているとき

異物がのどにつまっていると息ができないため、緊急を要します。犬も非常に苦しがり、舌が真っ白になることもあります。何がつまっていますか?なにかの異物ですか?食べ物ですか?

  • のどに異物がつまって窒息しているとき
  •  つまっている異物が見えていてとり除けそうであれば、口を大きくあけて舌をひっぱりつまっている物をとり除きます。(ピンセットなどの器具をつかうときは、口の中を傷つけないように気をつけましょう。)
  •  小型犬の場合、後ろ足を両手でもってぶらさげて何回か上下させることで吐き出すこともあります。もしその場に人が2人いたら、1人が犬を逆さにぶらさげ、もう1人が背中を平手で強めにたたきます。
  •  大型犬の場合、ぶらさげることは不可能なので横向きに寝かせ、手のひらを胸の後方にあて、前方にむかってグッと力をいれて押します。もし応急処置ができないとわかったときは、急いで動物病院へ運びましょう。
  • のどに食べ物がつまって窒息しているとき
  •  食べ物を連続して食べたり、ぐい飲み癖のあるこはとくに、のどに詰まらせることがあります。食べ物の場合は、吐き出させるより奥へ押し込むほうが安全で効果があります。その方法は、先の丸い棒状のものを使い、十分に気をつけながらのどの奥へ押し込むようにします。

いずれもあくまでも緊急時の対処法であり、素人判断は愛犬の症状をかえって悪化させてしまうこともありますので、応急処置ができないとわかったときはもちろん、処置ができたとしてもその後できるだけ早く動物病院の診察をかならずうけるようにしてください。

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イラストでみる犬の応急手当 (KS農学専門書)
日常生活で愛犬の身におこりやすい約40の症例について,飼い主が動物病院に連れて行くまでに行うべき処置がひと目でわかるように、愛犬家のために獣医師が書いた「正しい応急手当」の本。