背骨は、椎骨と椎骨の間にあるクッションのような働きをする椎間板(ついかんばん)と呼ばれるうすい軟骨でつながっています。犬の椎間板ヘルニアとは、この椎間板が老化して変形したりつぶれたりして椎間板のなかの髄核がはみだして、脊髄を圧迫することでおこるさまざまな神経障害のことで、椎間板ヘルニアになると脊髄や神経を圧迫することで初期は患部のつよい痛みがあります。そして運動障害、後肢のマヒや失禁、自分でトイレができなくなったりします。手遅れになると神経細胞が壊死してしまい、神経マヒのため立てなくなってしまうこともあります。
椎間板ヘルニアが発症しやすいのは腰だけではなく首もあげられます。患部が腰であれば後ろ足の麻痺がみられるが、患部が首の場合は4肢の麻痺の症状があらわれます。愛犬に「抱っこしたり、背中を触れられると唸ったり嫌がったりする」「階段など段差をのぼらなくなった」「散歩にいきたがらなくなる」「歩き方がおかしい」「立ち上がることができない」などの変化が見られたら、もしかしたら椎間板ヘルニアの疑いがあるかもしれません。