私達が暮らしている社会は、さまざまなストレスと関わらざるをえません。ひとつもストレスを感じない人はいないと思います。そんな今の時代、ペット・動物を飼うことで癒しを感じる方はかなり多いと思います。しかし、いいことばかりではありません。
動物を愛する人たちが増えることはよいことですが、それにペットブームがあと押しをして営利目的で次々と動物とふれあう公園やテーマパークができては閉園になり、何の罪もない動物達が被害をうけるというかなしい事件がよくおきています。
動物を飼う以上飼い主としての責任があります。動物を扱う仕事をする以上、責任は何倍にもなるはすです。動物愛護の精神を通して、命の尊さを重んじ、平和な世界になってほしいと願います。
動物をまもる法律を知っていますか
動物は私達人間と同じ、命あるものです。
そして、私達人間と同じように感情があります。
痛みも感じるし、喜びも悲しみも苦しみも感じます。
しかし、残念なことに動物は言葉を話せません。
それがゆえに、多くの動物達が、私達の知らないところで虐待されていたり、不必要に繁殖され、そして身勝手に生を奪われているという悲しい現実があります。
そんな動物たちを守るための法律が「動物の愛護及び管理に関する法律」です。
ただ、まだまだ認知度は低いようです。
「動物の愛護及び管理に関する法律」は18年6月に改正されました。
改正されたポイントは大きくわけて5つあります。
- 国の役割が強化されたこと
- 悪質なブリーダーなどをなくすため、動物取り扱い業者への規制が強化されたこと
- 危険動物の個体識別措置が義務付けられるなど管理規制が強化されたこと
- 実験動物の数や苦痛の軽減をのぞむこと
- 虐待等に対する罰則が強化されたこと
私は、この法律に目を通すことで飼い主としての責任がどれだけ重いものなのか、改めて認識し考えさせられました。動物の飼い主としてとくに重要だと思われる部分を抜粋して簡単に説明します。あなたはどう思われますか?
動物の愛護及び管理に関する法律(抜粋)
- (目的) 第一条
- この法律は、動物の虐待の防止、動物の適正な取り扱いその他動物の愛護の関する事項を定めて、国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命の尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資するとともに、動物の管理に関する事項を定めて動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害を防止することを目的とする。
- (基本原則) 第2条
- 動物がいのちあるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適性に取り扱うようにしなければならい
動物を飼うことでかけがえのない精神的恩恵を受け得ることができ、他者や弱者の痛みや生命の尊さを理解することにつながると考えています。すべての人が動物は命あるものと認識し、むやみに殺したり虐待したりしない、人と動物が平和に共存する社会をつくりたいのです。
そのためには愛玩動物の飼い主は、その動物の健康と安全に努め、その習性を理解し、他人に対し害や迷惑をかけないように管理することが大切だとしており、これらの目的によりこの法律は作られました。
- (動物の所有者又は占有者の責務等) 第五条
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1 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者としてのとしての責任を十分に自覚して、その動物を適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない。
2 動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物に起因する感染症の疾病についての正しい知識を持つように努めなければならない。
3 動物の所有者は、その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置を講ずるように努めなければならない。
1 飼い主は、命ある動物を飼うという責任を十分に自覚し、適正な管理をして健康を維持できるように努力しなければならないということです。健康を維持させるためには、適した環境で適したフードを与える、また適度な運動をさせることですよね。動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え…とありますが、起こりえないことはありません。こんなことが実際にあったのです。お散歩中に、何かに驚いた愛犬が車道へ飛び出そうとし、その犬を避けようと車が急ハンドルをきったことで、その車は側溝へ転落し、命を落としたケースがあります(JAF会員誌による)
2 動物に起因する感染症の疾病についての正しい知識をもつように努めなければならないとあります。知らないではすまされない、動物から人へうつる病気や・感染症・伝染病などがあります。知っているかいないかでその予防策をとることができます。人も動物もお互いがいつまでも健康でいい関係を築いていくために、その動物のことを勉強することはとても必要だと思います。守ってあげられるのは、飼い主だけです。
3 動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置を講ずるように努めなければならないとあります。確かに、首輪や迷子札など何もつけていない場合、身元を確認することは困難です。災害や事故、何らかの事情により迷い犬となってしまった場合、もし保健所に収容されると地域・自治体などにより差がありますが、3〜7日で殺処分されてしまいます。
大切な愛犬を守るために、迷子札などをつけておくことをおすすめします。もし犬が迷子犬になってしまったなら、その日のうちに近隣すべての管理センター、保健所、警察署に連絡しましょう。
- (犬及びねこの繁殖制限) 第九条
- 犬又はねこの所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与える事が困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない。
現在、動物を愛する人が増え、ペットブームも手伝って一部のブリーダーや施設で営利目的のためだけに乱繁殖されています。個人の愛犬家でも、ただただ愛犬の赤ちゃんをみたいという欲求や興味だけで、安易に繁殖させてしまう方がいます。
繁殖にはたくさんのリスクが伴います。母体へかかる負担は大きいですし、何匹生まれるか、すべてのこが無事に生まれるかどうかわかりません。無事にうまれたとしても、生まれた仔犬すべて責任を持って飼うことができる、または里親をさがすことができる、どんな子もわけへだてなく、幸せな生涯をおくることができるような経済的・時間的にも余裕があり責任をもって育ててくれるならよいのですが、生まれてしまってから、後でこんなはずじゃなかった…手に負えない…里親が見つからない…などの身勝手な理由で、保健所に連れて行く飼い主さんがいるのが悲しい現状です。
繁殖させるなら本当にいろいろなリスクがあること、先々の事をよくよく考えて欲しいと思います。もちろん、繁殖させるにかかわらず、安易にヘペットを飼って同じような身勝手な考えで、ペットを手放す飼い主も一向に減りません。命ある動物を安易に飼って、安易に放棄する…こんなことあってはなりません。安易に動物を飼う事ができなくなるような、飼い主としてふさわしいかどうかの基準・規則などをもうけなくてはならない時代になっているのではないでしょうか?
避妊手術・去勢手術をすると、摘出した部位の病気を防ぐことができるというメリットがあります。地域・自治体により差がありますが、助成金もあります。飼い主本位ではなく、犬にとって何が最良なのかもしっかり考えなければと思います。
罰則について
18年6月の法改正により、罰則が厳しくなりました。
- (罰則) 第二十七条
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1 愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけたものは、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2 愛護動物に対し、みだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等の虐待を行ったものは五十万円以下の罰金に処する。
3 愛護動物を遺棄した者は、五十万円以下の罰金を処する。
すべての人とすべての動物がしあわせに暮らせますように。
