犬の祖先はオオカミと言われていることから考えると肉食ですが、かなり長い年月を現在のような穀物なども含まれたドライフードを主食としてきたことで雑食性がすすみ、雑食もする肉食という位置づけになってきています。
犬の祖先はオオカミと言われていることから考えると肉食ですが、かなり長い年月を現在のような穀物なども含まれたドライフードを主食としてきたことで雑食性がすすみ、雑食もする肉食という位置づけになってきています。
「タンパク質」は筋肉や臓器、皮膚、被毛、血管などの身体の基本構成成分で、体内でさまざまな働きをします。犬は人間の4倍ものタンパク質が必要とされています。
タンパク質には肉・魚・卵などの動物性タンパク質、豆類・穀類などの植物性タンパク質がありますが、犬は本来肉食動物であるため、動物性タンパク質は消化吸収しやすいのですが植物性タンパク質の消化吸収はニガテとされています。
一般的に、動物性タンパク質のほうが植物性タンパク質にくらべて高い生物価をもっています。
※生物価とは体内に吸収されたあと、おしっこやうんちとして排泄されずに体内に保持されたタンパク質の割合を比較する指数のことです。
また動物性タンパク質は、必ず食品から摂取しないと合成できない必須アミノ酸をバランスよくふくむタンパク質で栄養価が高く、犬のタンパク質源としてもっとも適しています。だからといってお肉だけ食べていればよい、ということではありません。
肉類は簡単にタンパク質の必要量は満たすことができますが、リンの含有率が高くカルシウムとの差がおおきいのでカルシウムが不足したりしてミネラルバランスがくずれてしまったり、腎臓の排泄機能に負担がかかります。リンは体内で多すぎても少なすぎてもいけないのです。
その調節をしてくれている腎臓の機能が低下してくると摂取した同じ量のリンを排出できず高リン状態になり、骨折しやすくなったり血管に悪影響をおよぼし、命にかかわる病気の原因になります。
また、肉類は脂質やコレステロールも多くふくまれていますので、肉類だけでなく豆類や穀類にふくまれる植物性タンパク質とくみあわせて摂取するようにしたいです。
同じ食べ物からタンパク質を摂取しつづけることでその食べ物がアレルギー源になってしまったり、健康上のトラブルが発生してしまうこともあるので、いろいろな食材からタンパク源を摂取するようにしたほうがよいです。。ドライフードでは、動物性原材料が選べるフードも多くあるので、そういうフードをローテーションしたりするのもよいと思います。
また腎臓疾患があることでリンを気にしてタンパク質を極端に避けたり、アレルギーがあって肉類が食べさせられないなどでタンパク質が不足すると、食欲不振、成長不良、貧血、体重減少、被毛がよわくなる、脱毛、免疫力の低下などの症状がでたりします。
同じ動物性タンパク質の量でも、部位がちがうだけでリンの含有量にもちがいがあります。
AAFCOの基準によると、食事中の総タンパク質量は18~22%となっています。
※AAFCOとは、米国飼料検査官協会のことで、ペットフードの栄養基準、原材料、ラベル表示などに関するガイドラインを作っています
タンパク質を多くふくむ代表的な食品・食材について、犬にあたえる場合に気をつけたほうがよい点もあわせて紹介します。